ルームランプがチカチカする原因を解明
ルームランプが点滅する原因として大きく5つに分類されます。
順を追って見ていきましょう。
LEDチップの劣化や品質の低さが点滅の原因
LEDルームランプの点滅は、使用されているLEDチップの品質が悪いことが大きな原因です。
低品質なチップほど熱に弱く、電流が正常に流れなくなりがちです。
また、長期使用によるLEDチップ自体の劣化も点滅の原因。
高品質なチップを採用し、熱対策がしっかりとされた製品であれば、ほとんど点滅することはありません。
しかし値段が安いだけではなく、納期の短さや売上本数を優先せざるを得ない現状が、品質の低下を招いているのが実情です。
配線の不具合や接続不良でルームランプはチカチカ
ルームランプへ電気を供給している配線に何らかの不具合が生じると、安定した通電ができなくなりがちです。
例えば配線クランプの締め付け不足によるケーブルの緩みや、配線カバー破損での水やほこりの混入などが問題となります。
また、施工の粗雑さからコネクタの接触不良が発生していることもあります。
配線とルームランプ本体の接続状態を点検・改善することが必要です。
ドアスイッチの調整ミスから点滅が起きる
一般の乗用車ではドア開閉と連動するドアスイッチで、ルームランプが自動的に点灯・消灯する仕組みになっています。
このドアスイッチの調整が甘いと、ドアのわずかな動きでスイッチが反応してしまい、不要な点灯・消灯を繰り返すため点滅状態となります。
ドアスイッチを外して、スプリングテンションや破損の有無を確認しながら調整することを検討するとよいでしょう。
LEDバルブに対応していない照明器具でも点滅する
近年は白熱電球から明るく長持ちするLEDバルブに交換して使う方も増えていますが、古い照明器具はLED電球対応していない場合も。
対応してない照明器具でLEDバルブを使うと、調光機能の影響でチカチカと点灯します。
器具側をLED電球に対応した物へ交換するか、調光機能の無いLED電球に変更する対策が必要です。
故障しやすい電装部品も点滅の原因に
車両のルームランプ回路に用いられるヒューズやECUなどの電装部品が故障または故障寸前であれば、問題なく発光できなくなります。
特に車を保管した時期が長かったり、経年劣化の節目にきて故障し始める傾向にあります。
電圧が不安定になったり、異常な電流が流れることで点滅を起こしてしまいます。
該当するヒューズや電装基板を交換することで症状は改善されるでしょう。
ルームランプのチカチカ対策方法
点滅するルームランプの対策としては、以下の6つの方法があります。
LEDルームランプを交換する
・劣化や故障によるLEDチップの不具合が考えられる場合
・安価なため品質に難ありと疑われる場合
新品の市販LEDルームランプ製品に交換するのが効果的です。
過去に長期使用していたり、明らかに安価なものであれば、品質面で疑問符がつくためです。
配線の点検と接触不良の改修
・配線カバーの損傷、内部への水やほこりの侵入が疑われる場合
・コネクタに緩みやぐらつきがある場合
ルームランプなどへの給電配線に不具合がある可能性が高いときは点検を行い、必要に応じて配線の固定、コネクタのクリーニングと再接続、部品の交換をします。
ドアスイッチを外してスプリングを調整
・特定のドアの開閉でルームランプが点滅する場合
・ドアスイッチ自体にがたつきや摩耗が見受けられる場合
ドアと連動して点灯制御を行うドアスイッチの調整不良や故障が原因と考えられるときは再調整します。
スプリングの反発力やスイッチ自体の摩耗度合いなどを確認します。
照明器具をLED対応タイプに交換
・古いタイプの器具で、新しくLEDに交換したときから点滅が始まった場合
・調光機能のある照明器具でLEDを使用している場合
LED電球非対応の照明器具をLED用の新しい器具へ交換したり、調光機能のないLEDルームランプへ変更したりすると点滅が解消されることが期待できます。
故障しているヒューズやECUを新品と交換
・車両の保管期間が長かったり、高経年の場合
・低速でのエンジン回転時に点滅が激しくなる場合
古くなった電装部品の故障に起因している可能性がある場合、対象のヒューズやECUを新品交換すると点滅症状が改善することが期待できます。
専用の点滅防止回路を追加取付け
・LED利用に伴う微小電流の影響だと考えられる場合
・車側セキュリティ装置の誤作動が疑われる場合
市販の「LED点滅防止回路」を追加取付けることで、車両側回路とLED製品側の隔たりによる点滅を防止できる場合があります。
コストもそれほど高くなく、結果も出やすい対策法です。
